創業融資をお手伝いするという仕事をさせていただいているのですが、
ごくたまにですがとにかくお金を借りさえすればいい、というお客様がおられます。
お客様:「今回、事業を始めるにあたり資金が不足しているので融資のお手伝いをお願いしたいのですが。」
当事務所:「わかりました。では、2~3質問させていただきます。開業にあたりいくら位の資金が必要でしょうか?」
お客様:「そうですね、店舗を借りるためやその他の設備資金、それに数ヶ月の運転資金等あれやこれやで、だいたい1千万円位必要だと思っています。」
当事務所:「それは大きな計画ですね。では、自己資金はどれくらいご用意されましたか?」
お客様:「自己資金はありません。全額お借りしたいのです。開業にさえ漕ぎ着けば、あとは軌道に乗せる自信はあります。」
当事務所:「開業なさろうとする事業では、どれほどの経験年数が?」
お客様:「それもありません。ただ最近雑誌なんかでこの分野の事業が伸びているとありました。」
当事務所:「では、具体的な売上や仕入れ・諸経費等を試算した事業計画書はご用意されていますか?」
お客様:「それはまだ作っていません。細かい数字は苦手なもので。それも先生に作成していただいて、とにかく融資が実行されるようにお願いします。
当事務所:「・・・・」
これではもう、お手伝いするのは少々難しいですよね。自己資金も無い。経験も無い。事業への計画も無いと言うわけですから。
当事務所は、創業融資の申込機関として日本政策金融公庫をよく利用させていただいているのですが、
その審査としては
1. 過去に税金や社会保険料などの滞納などの実績が無いか
2. 開業しようとする事業での経験はどれほどか
3. 希望する融資額について、見積書などの根拠のある数字の裏づけはあるか
4. 自己資金はどれほど用意しているか
5. 事業計画書などを通じて融資額を返済するに充分な利益が出ているか
などをいわばストーリーとして、貸しても大丈夫か、期日どおりに返済されるか、
そして最後まで完済できるかを見て判断しておられるのでしょう。
よく、事業は登山にたとえられるのですが、小さな山ならまだしも大きな山に登るとなると様々な準備が必要ですよね。
まず、どのようなルートで登るのか、どのような装備をするのか、持参する道具や食糧品はどうするのか等々。
そして登ろうと決めた人だけが頂上に立つことが出来るのだと。
散歩のついでに富士山に登る人などいないはずです。
事業も同じです。充分に用意し周到に計画を立てても時には予測も出来ない事象に出会うこともあります。
それでもやり遂げる強い覚悟が必要なはずです。
とはいえ、これから事業を始めようとされる方ですから、
すべてを完璧に用意しなければいけないということもありません。
当事務所は融資実行のお手伝いはもちろんのことですが、その事業でしっかり返済が出来るのかを重視いたします。
さらに言えばどうすればその事業が軌道に乗るのかを起業される方とともに考えたいと思っております。
そのため、冒頭のタイトルにさせていただきましたが、融資実行はゴールではなくスタートのはずです。
そして、出来ることなら事業家の皆様に上々のロケットスタートを切っていただきたい強く思っております。
当事務所は万全の用意をして皆様ロケットスタートをサポートさせていただきます!
創業や融資をお考えの皆様からのご連絡をお待ちしております!お気軽にご相談ください!